私のカミングアウトについての考え方

【 ひとりごと 】

初めてカミングアウトした日

私が初めて「自分は同姓が好きだ。」と外に向かってカミングアウトしたのは、23歳の時だったと記憶しています。

当時の私は高校を卒業し、人と接するのを避け自分の存在意義に疑問を持って自分の殻に引きこもり答えの出ない疑問をグルグルと独り考え続ける日々を過ごしていました。

《自分は異性に恋愛感情が持てない》

《子供を産んで両親に孫の顔を見せてあげられない。両親をがっかりさせてしまう》

《こんな生産性のない自分は存在していていいのだろうか?》

《誰かを好きになっても、相手には好きになってもらえない。誰かを好きになった時点でもう失恋が確定なら誰かを好きになっても虚しいだけじゃないか》

そんなことをずっと独りで考えて精神が弱っている時期でした。

きっと当時の自分は誰かに「そのままでも大丈夫だよ」と言ってもらいたかったんだと思います。

私はそれを一番身近な両親に求めました。

夕飯を食べ終わり、テレビを観ている両親に「話があるんやけど・・・」と

自分がずっと同性にしか恋愛感情を持てなかったことを打ち明けました。

その時の両親の答えは

「きっとテレビに影響されているだけで、一時の気の迷いだ。」

という返事でした。

今思うと、あの時の両親の返事はすごくやさしい返答だった気がします。

しかし受け入れられなかったと感じた当時の私は両親には面と向かってこの事を打ち明けるのはもう辞めようと思いました。

その後、面と向かって両親にそういうセクシャルな話をすることはなくなりましたが、現在は私が彼女を家に連れてくると何となく察してはくれているようです。

両親は両親のペースで私のセクシャルなことを受け入れてくれているように今は感じます。

仲良く彼女と話をしてくれる両親を見ると、とても心が温かい気持ちになります。

あの時思い切って打ち明けて良かったと、今では思っています。

日々の生活でのカミングアウト

私は自分が同性愛者だと周りに大っぴらにはしていません。

今の職場では一部の仲の良い同僚にしかカミングアウトしていませんし、

今の職場に出会うまでは両親以外一切周りに同性愛者だと打ち明けたことはありませんでした。

友人にも一人の親友にしか話していません。

同級生や妹にも自分が同性愛者だとカミングアウトはしていません。(疑ってはいるかもしれませんが、、、)

かと言って周りに対して頑張って隠しているというわけでもなく、バレたらどうしようとも思っていません。

「同性愛者だとバレたらバレたでそれでいいや」と思っています。

自分から敢えて相手に対して同性愛者だと言うつもりもないけど、わざわざ必死に隠すつもりもない。

付き合っている人の話はするけれど、相手が【彼氏】と思っていても敢えて否定しない。

色々取り繕うのが面倒になってきたらカミングアウトする。そういう感じで過ごしています。

長年そういうことに神経を使っていると、ある程度特定の会話の内容で

《あ、この人はカミングアウトしても大丈夫そう》

《この人は偏見持っていそうだから、めんどうなことになるの嫌だから言うの辞めよう》

と嗅覚が働くようになりました。

今後のその人の関係性やカミングアウトすることによって自分の立場や過ごしやすさがどう変化するか、

ずるいかもしれませんがその時の状況に応じて打ち明けたり打ち明けなかったりしています。

でも人の口に戸は立てられないので、どこから話が波及するかはわかりませんが、

バレたらバレたとき、その時はその時だと思っています。

私はすべての人に自分のことを分かってほしいとは思っていなくて、

差別する人間は差別するし、

考え方の違う人に「自分はこういう人間です!お願い分かって!理解して!」

と自分の等身大でぶつかったとしても、その人の考えは変えられないし分かってもらえるとは思っていません。

私は自分の好きな一握りの人間にだけ自分のことを理解してもらえれば、あとはどうでもいいかと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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